
日本銀行決済機構局は11月26日、金融システムレポート別冊「クラウドサービス利用におけるリスク管理上の留意点」を公表した。クラウドサービスは、多くの金融機関においてシステムを構築する上で不可欠なものになるとともに、クラウドの特性に起因するセキュリティや可用性の不安などが懸念事項として挙げられている。本稿では、そうした懸念を払拭するために対応すべき重要な事項を、「セキュリティ管理」、「可用性管理・レジリエンス」、「委託先管理」の順に整理し、さらにクラウドに期待されるメリットを享受するための「コスト管理」、「開発体制・人材確保」、「利用方針の策定」について解説を加えた。また、別紙には、金融機関やベンダー等の協力の下で得られた情報を基に、これらの重要な事項に対応する管理項目と取組事例を取り纏めている。