情報通信研究機構(以下、NICT)と日本電気(以下、NEC)は10月29日、顔認証システムでの特徴データの伝送と、特徴点などの認証用参照データの保存を、量子暗号と(k,n)閾値秘密分散(以下、秘密分散)を用いて構築し、認証時の高い秘匿性・可用性を持ったシステムを開発し、実証に成功したと発表した。システムは、量子暗号ネットワーク上にカメラ・サーバ及び秘密分散により分散ストレージされた認証用参照データサーバを設置し、不正アクセスや参照データ消失のリスクが極めて低い安全なものとなる。
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東京大学大学院情報理工学系研究科は10月10日、ライフスタイル解析を活用した次世代個人認証技術の確立とその社会実装に向け、三菱UFJニコス、凸版印刷、三菱電機インフォメーションシステムズ(以下MDIS)、日立製作所(以下日立)の4社と共同で、「次世代個人認証・行動解析技術社会連携講座」を平成30年8月1日に開設、今後5年間に亘り、研究開発を進めていくと発表した。
三菱UFJニコスと大日本印刷は7月4日、ネット通販でのカード不正使用の検知精度を向上させる「リスクベース認証」の導入で合意し、7月2日にその取り扱いを開始したことを発表した。「リスクベース認証」は、ネット通販で使用されるパソコンやスマートフォンにおける機器やネットワークの情報などから不正使用を判定する手法で、従来の判定項目(決済情報、会員属性情報等)に加え、機器情報などを新たに活用することで、不正を見分ける精度を一段と高めるもの。
ガイアックスとサイバートラストは12月18日、サイバートラスト提供の「サイバートラスト オンライン本人確認プラットフォームサービス」を利用し、マイナンバーカードの読み取りによる公的個人認証を用いた本人確認を実現するスマートフォンアプリ「TRUST DOCK 公的個人認証」を日本初公開したと発表した。あわせて、総務省のIoTサービス創出支援事業「デジタル身分証とスマートロックを利用した自治体スペースシェア」にて、秋田県湯沢市の自治体スペースシェアでの試験運用を開始したことを明らかにした。
NTT(日本電信電話)は2月16日・17日の2日間、NTT武蔵野研究開発センタ(東京・武蔵野市)にて「NTT R&Dフォーラム2017」を開催し、技術開発などの研究成果を公開した。電子決済研究所的に気になった研究発表を紹介する。[2017-02-20]