ヤフーを傘下に持つZホールディングスとLINEの間で経営統合に関する基本合意書が締結された2019年11月18日、両社は東京・品川のグランドプリンスホテル高輪で共同記者会見を開催した(写真1)。500名近い報道陣が詰め掛け、2時間に及んだ「世紀の経営統合会見」から、両社のスマホ決済に関する取り組みの行方を中心に報告する。
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NTTドコモは11月18日、「d払い」(街のお店)において、現在提供しているバーコードやQRコードを「見せる」「読み取る」ことによる決済方法に加えて、電子マネー「iD」による「かざす」ことによる決済方法を提供すると発表した。11月19日から、電話料金合算払いで「iD」決済ができる、同社のAndroidスマートフォン向けの決済サービス「dカード mini」を「d払い」に統合することにより、Androidスマートフォンを利用するお客が、「d払い」において、全国の「iD」加盟店でスマートフォンを「かざす」ことによる決済ができるようになる。
ビザ・ワールドワイド・ジャパンは11月14日、VisaデビットカードがGoogleの提供する Google Payへの対応を開始すると発表した。Google Payは Android端末向けにGoogleが提供するウォレットサービス。Visaカードを登録することにより、Visaのタッチ決済対応店舗やオンラインでの支払いが可能になる。日本のVisaカード発行会社が、Visaのタッチ決済でGoogle Pay対応を行うのは日本初。Google Payへの対応は、ジャパンネット銀行、ソニー銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行が発行する Visaデビットカードが対象となる。Google Pay はAndroid5.0以上かつNFC対応端末で利用可能。
米・Facebookは米国時間11月12日、Facebookやメッセンジャー、インスタグラム、WhatsAppで利用できる、利便性と安全性、そして安定した決済手段として「Facebook Pay(フェイスブックペイ)」を提供すると発表した。アプリを経由することで、店舗への支払いや、寄付、他者への送金などに利用できる。今週から米国で提供開始となり、Facebookとメッセンジャー経由で、募金活動、ゲーム内での購入、イベントチケット、個人間の支払いが可能になるほか、「Facebookマーケットプレイス」内の厳選されたショップでの購買に利用できる。今後、他の地域でも使えるようになる予定で、インスタグラムやWhatsAppにも対応していくという。
吉野家ならびにTポイント・ジャパンは11月12日、同日より、スマートフォンで「Tカード」の機能を利用できる「モバイルTカード」のサービスおよび電子マネーサービス「Tマネー」を吉野家、そば処吉野家全店舗で開始すると発表した。また、この度のサービス開始を記念して、「もれなくTポイント80ptキャンペーン!」を11月21日より開催する。吉野家は、お客から寄せられたスマートフォンでの「Tカード」機能提供の要望や問合せの声を受け、会計時のサービス向上のために、「モバイルTカード」のサービス開始を決定したという。「モバイルTカード」は、会計時にスマートフォンに表示されたバーコード画面を提示すると、Tカードと同様に、Tポイントを貯めたり、使うことができる。
メルペイが友だち招待キャンペーンの第2弾を開始した。招待者と招待された者の双方に1,000円相当のポイントを付与する施策をフックとして、新規ユーザーの獲得とメルペイの本人確認完了を促すのが狙い。メルペイが特に重視してきた若年層の取り込みが、第1弾キャンペーンの成果に見られたことから、同キャンペーンを継続する。若年層の利用が多いと言われるメルカリユーザーを、積極的にメルペイに引き込もうと、新CMも投入する。
SBIホールディングスは11月5日、Decentralized Mobile Applications Ltd.(本社:イスラエル・テルアビブ)との間で、あらゆるメディアのアプリケーションから金融サービスをシームレスに提供するソーシャルバンキングソリューション「PayKey」の販売と導入支援を行う合弁会社「SBI PayKey Asia株式会社」(本社:東京都港区)を新たに設立したと発表した。「PayKey」はメッセンジャーサービスのプラットフォーム上でシームレスに金融機能を提供する世界唯一のサービスであり、各金融機関は「PayKey」を導入することで、各種のメッセンジャーサービス上でアプリケーションの送金機能を簡易に提供できるようになる。
クレディセゾンは11月1日、2019年10月23日(水)より、セゾンカードの入会から利用(決済)まで即時、かつ全てスマートフォンで完結する「セゾンカードレス決済」を、パルコとの提携カード「PARCOカード」新規入会のお客を対象に開始したと発表した。同社は、これまで全国に展開するセゾンカウンター(一部店舗)での即日発行サービス(来店でのカード受け取り)を提供してきたが、「セゾンカードレス決済」の提供により、時間も場所も選ばない非対面(オンライン)での入会手続きと、プラスチックカードの受け取りを待たずに、審査完了後スマートフォンでの即時利用(モバイルペイメント)が可能になる。
10月1日の消費税増税に合わせて始まった日本政府の「キャッシュレス・消費者還元事業」の後押しも受けて、PayPayの勢いが止まらない。登録者数では10月のわずか1カ月間で約400万人純増し、1,900万人を超えた。同社がPayPay事業のKPI(重要業績評価指標)として最も重視する月間決済回数でも、直近3カ月間(2019年7月〜9月)の累計9,612万回を単月で上回る8,500万回をたたき出した(写真1、2)。ヤフーの持ち株会社、Zホールディングスが11月1日に開いた2020年3月期第2四半期決算説明会で同社の川邊 健太郎社長が明らかにした。
ヤフーは10月28日、東京都内で発表会を開催し、10月に開始したフリマアプリ「PayPayフリマ」と、オンラインショッピングの「PayPayモール」にて、11月1日からPayPay残高などを付与するキャンペーンを実施すると発表した。併せて同日から放映する新CMも披露し、お笑い芸人の宮川大輔さんとゆりやんレトリィバァさんが「PayPay」の名を冠した両サービスを体験した。
ネスレ日本は10月8日、オフィスや店舗で人手や手間をかけずに本格的なカフェラテやコーヒーの提供が可能なレンタル専用マシン「ネスカフェゴールドブレンドバリスタデュオプラス」(以下「バリスタデュオプラス」)のサービス提供を11月15日より開始すると発表した。新サービスの先行予約受付は、11月1日より開始すると発表した。「決済サービス利用プラン」なら、Suica・ICOCAなどの交通系ICカードや「バリスタデュオプラス」専用のNFCチップ付き「ネスカフェパーソナルタンブラー」、「ネスカフェアプリ」を使ったキャッシュレス決済が可能。
三菱UFJ銀行は10月4日、決済サービスをスマートフォン上で提供する公式スマートフォンアプリ「MUFG Wallet」をリリースしたと発表した。「MUFG Wallet」は、同行の発行するデビットカードや、バーコード決済などに対応するもので、将来的にはさまざまなカード類を同アプリに登録できる利便性の高い「Wallet」サービスを目指す。今般、第一弾として、同アプリに三菱UFJ-VISAデビットを登録することで、日本を含む世界約200の国と地域のVisaのタッチ決済対応加盟店で、アプリにログインしたスマートフォンをかざすことで決済ができるようになる。
スマホ決済サービスを提供するOrigamiは9月27日、報道陣や関係企業などを招き、事業戦略を発表する「Origami Conference 2019」を東京都内で開催した。約2時間に及んだ発表会では同社が今後提供するサービスや事業に関して数多くの告知が含まれていた。整理して紹介する。
タレスジャパンは9月25日、東京都内で記者説明会を開催し、EMV技術とセキュリティ、「サイレント認証」などに関して最新の状況を紹介した。今年4月に買収したジェムアルトの事業経緯に鑑みると、「ICカード専門企業」の印象が強い印象を残しているが、日本でも最近注目を集めているコード決済や、「○○Pay」にも貢献できる技術を用意しているという。
メルペイは9月18日、報道機関とパートナー事業者を招き、東京都内で事業戦略発表会「MERPAY CONFERENCE 2019_SEP.」を開催した。分割払いへの参入、不正利用対策でのコード決済事業者の垣根を超えた協業などなど、今回も多くの新発表が盛り込まれた。それらの内容自体は各社のニュースサイトに掲載されているので、ここでは勝手ながら筆者の極私的視点からそれぞれに注目度でランク付けを行い、順番に列記してコメントしていきたい。