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コラム
【電子決済ゆく年くる年】広がるタッチ決済乗車、QR乗車券、顔認証に対応した改札機も登場。「Pay鉄」活動に明け暮れた2024年

年の瀬に2024年の電子決済業界を振り返ってみると、「タッチ決済乗車(券)」の話題が多かったとの印象を持つ読者が多いかもしれない。電子決済マガジンの記者もまた、あちこちで公共交通機関の新しい乗車方法にトライする機会が増えた。

レポート
パスキーの国内導入が1年で倍増、“プラットフォームまたぎ”の新仕様開発や導入支援サイトも立ち上げ

FIDOアライアンスは12月12日、東京都内で記者説明会を開催し、FIDOで注目されている「パスキー」の導入動向や、課題解決に向けた今後の取り組みについて説明した(写真1)。この1年間で本当に多くのWebサービスの画面で「パスキー」の文字を目にする機会が増えた印象だが、来年以降も、現在はプラットフォームごとに閉じている「同期パスキー」について、事業者をまたいで移動やコピーが可能になる「クレデンシャル交換仕様」を開発するなど、導入ハードルの低減と、利便性向上に向けた取り組みは続きそうだ。

最新News (出典:トランザクション・メディア・ネットワークスの報道発表資料より)
【ニューストピックス~12月9日】AIカメラでバス乗降を把握/ほか
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トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は12月9日、新潟交通が運営する一部路線バスでAIカメラを活用した利用状況の可視化に向けた実証実験を、12月12日から22日まで実施すると発表した。実験では、新潟市内を運行する一部の路線バスにAIカメラを設置し、乗降情報と年代、属性情報(利用者推定情報)を取得する。路線バスは、交通渋滞や天候など外部要因により定時運行が難しいことや、需要変動が大きいことなどから、運行計画の適正化が課題となっている。TMNは、正確な利用実態を把握し、課題解決につなげることを目的に利用情報の取得を行うシステムの開発を目指しており、システムの実用性や取得データの解析について検証する。将来的には、顔認証決済システムなど、より実用化に向けた精度向上を目標としていくという。

体験レポート
【記者が体験】SAKULaLaの手ぶら決済を東武ストアで初体験、クレカを持たずにクレカ決済が可能に

東武鉄道と日立製作所は、今年4月から一部で提供開始した生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」を9月以降、本格展開へと移行した。コンビニエンスストアや家電量販店、ショッピングモール、東京スカイツリー、鉄道などさまざまな業種で本格展開し、全国の100カ所以上に順次導入していく予定だが、東武グループの食品スーパーマーケットである東武ストアの一部店舗でも、9月以降に対応店舗が広がり始めた。あらかじめ指の静脈情報を登録しておくことで、決済やポイント獲得などを手ぶらで利用できるというSAKULaLaサービスを記者がさっそく体験してみた。

最新News (出典:Mastercardの報道発表資料より)
【ニューストピックス~8月29日】MC 印でパスキーによる決済/ほか
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Mastercardは8月29日、インドをグローバル展開の最初の市場として選び、新たな「Payment Passkey Service」を発表した。同サービスは、バイオメトリクス(生体認証)を活用してオンライン決済を迅速かつ安全に行えるようにするもの。インドではJuspay、Razorpay、PayUなどの大手決済企業やビッグバスケット、Axis Bankなどの主要銀行と提携してパイロットプログラムが開始される。

最新News (出典:ANA Digital Gateの報道発表資料より)
【ニューストピックス~7月17日】ANA 生体認証で入場や決済/ほか
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ANA Digital Gateは7月17日、2024年9月1日から生体認証技術を活用したプラットフォーム会員サービス『スマイディ』の提供を開始すると発表した。『スマイディ』は、ユーザーが一度生体情報を登録することで、対象施設で顔認証や指静脈認証を用いた本人認証や決済を手ぶらで行うことができるサービス。同サービスの導入により、ユーザーは対象施設でのチェックインや支払いを生体認証で簡単に済ませることができる。顔情報や指静脈情報を事前に登録することで、スマートフォンやカードを提示する必要がなくなり、利便性が向上する。さらに、サービス利用に応じてANAのマイルや特典を獲得できる仕組みが用意されている。

最新News 「ミャクペ!」の利用イメージ(出典:三井住友フィナンシャルグループ、三井住友銀行、三井住友カード、ならびに日本電気の報道発表資料より)
【ニューストピックス~7月1日】万博マネーミャクペ 運用開始/ほか
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三井住友フィナンシャルグループ(SMBC グループ)の三井住友銀行(SMBC)および三井住友カード(SMCC)、ならびに日本電気(NEC)は7月1日、2025年に開催される大阪・関西万博に向け新たな電子マネー「ミャクペ!」の提供を開始すると発表した。「ミャクペ!」は万博会場の内外を問わず利用可能な大阪・関西万博独自の電子マネー。万博会場内外で利用可能であり、QRコード決済やVisaのタッチ決済、Apple PayのiDに対応する。また、万博会場内の「ミャクペ!」利用者は「顔認証」での決済サービスが提供される。事前に顔情報と決済手段を登録することで、対象店舗ではスマートフォンやクレジットカードを使わず顔認証のみで決済が可能となる。独自電子マネーが顔認証と紐づく事例としては国内最大規模の取組となる。なお、NECの「応援経済圏構築プラットフォーム(デジタル地域通貨基盤)」をベースに構築される。

最新News (出典:日本電気の報道発表資料より)
【ニューストピックス~5月24日】ミャクペ!が顔認証決済に対応/ほか
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日本電気は5月23日、2025年大阪・関西万博の店舗決済と入場管理に顔認証システムを導入すると発表した。これにより、万博会場内で顔認証による店舗決済と入場管理が実現され、利用者の利便性と安全性が向上するという。万博会場内の店舗では、通期パス・夏パスのチケット購入者、および万博会場内外で利用できる電子マネー決済サービス「ミャクペ!」に会員登録した人が顔認証により手ぶらで決済できる。決済方法としては「ミャクペ!」やクレジットカード等が選べる。電子マネーと顔認証を連携させた決済システムとしては国内最大規模となる。

最新News 東武ストアで導入するセルフレジでお買い物する様子(イメージ)(出典:東武鉄道、日立製作所、東武ストア、DGフィナンシャルテクノロジーの報道発表資料より)
【ニューストピックス~4月8日】セルフレジに指静脈決済機能/ほか
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東武鉄道および日立製作所は4月8日、同日より、生体認証活用したデジタルアイデンティティの共通プラットフォームの第1弾として、指静脈認証を活用し、指を専用装置にかざすだけで決済やポイント付与、年齢確認が実現できるセルフレジを東武ストアの越谷店をはじめとした3店舗で順次導入すると発表した。利用者は、事前に日立が提供する専用サイト「アイデンティティポータル」にて自身の属性情報やクレジットカード番号、および「TOBU POINT ID」や消費財メーカーのIDなど、自動連携したいポイント会員情報を登録する。また、各利用店舗に設置された特設カウンターにて本人確認と生体情報登録を行うと利用することができる。

最新News (出典:日本電気の報道発表資料より)
【ニューストピックス~4月1日】NEC 地域通貨に顔認証決済/ほか
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日本電気(NEC)は4月1日、安全性と利便性を兼ね備えた地域通貨サービスの提供を通じた地域経済の活性化に向けて、TOPPANデジタルが実施する地域通貨サービスの実証にNECの顔認証決済サービスを提供すると発表した。具体的には、長野県茅野市においてNECの顔認証決済サービスとTOPPANデジタルのキャッシュレス決済プラットフォーム「地域Pay」を連携し、地域通貨を顔認証で決済する実証を実施する。実証実験の実施期間は2024年4月1日から4月30日まで。茅野商工会議所に加入する小売店5店舗(洋菓子店、生花店、薬局、飲食店、土産物店)において、茅野市役所職員、茅野商工会議所の関係者約100名を対象として行われる予定。

最新News (出典:住信SBIネット銀行の報道発表資料より)
【ニューストピックス~2月22日】ネット銀初 JPKI+顔認証/ほか
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住信SBIネット銀行は2月22日、同26日より、マイナンバーカードを利用した公的個人認証サービスと顔撮影能を導入すると発表した。公的個人認証と顔撮影を併用した口座開設は、ネット銀行初の取り組みとなる。公的個人認証サービスは、マイナンバーカードに搭載された電子証明書を読み取ることで、口座開設時に第三者によるなりすましや文書が改ざんされていないことの確認を行うためのサービス。これにより、スマートフォンによる本人確認資料の撮影が不要になり、口座開設完了までの時間が短縮され、手続き後すぐに口座が利用できる。また、偽造本人確認書類による不正口座開設申込を防止する効果が期待できる。加えて、セキュリティの観点から、マイナンバーカードの読み取りによる本人確認時に顔容貌の撮影を行い、口座開設後、アプリを使用する際にも顔容貌の照合を行いセキュリティを一層強化する。

最新News (出典:ジェーシービー 、りそなホールディングス、ベスカの報道発表資料より)
【ニューストピックス~1月10日】「タッチしないタッチ決済」構想/ほか
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ジェーシービー、りそなホールディングス、ベスカは1月10日、デバイス間通信技術を活用し、スマートフォン操作が不要な新しい決済体験の構築を目指す取組み、「タッチしないタッチ決済」プロジェクトに関する戦略的パートナーシップを締結したと発表した。このプロジェクトでは、BLE(Bluetooth Low Energy)やUWB(Ultra Wide Band)などの通信技術を利用して、店舗の決済端末やIoTデバイスと連携することで、所有物認証を行い、ユーザーを特定する。これにより、お客はスマートフォンの操作なしに決済手続きを完了するほか、お店は顧客に対して購入履歴に基づく提案や接客を行うことが可能となる。

最新News (出典:富士通フロンテックの報道発表資料より)
【ニューストピックス~12月25日】手のひら静脈認証 AIで強化/ほか
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富士通フロンテックは12月25日、手のひら静脈認証技術を活用した新ソフトウェア「Fujitsu 生体認証 PalmSecure 認証ライブラリMillions Edition」を開発し、12月28日より販売を開始すると発表した。新ソフトウェアは、AI技術を導入することで、従来の50倍となる最大1,000万手の本人認証を高速かつ安全に実現したという。同社は決済、アミューズメント、交通分野での活用を進める意向で、今後3年間で50億円の販売を目指す。

レポート
FIDO認証対応の認証資格情報はすべて「パスキー」に統一へ、Google、メルカリなどにも「同期パスキー」の導入広がる

FIDOアライアンスは12月8日、毎年年末の恒例行事となっている記者説明会を開催し、FIDO認証を取り巻く最新情報を報告した。今年の発表では、昨年サービスがスタートした「同期パスキー(Synced Passkeys)」の躍進が大きく取り上げられ、とりわけ消費者向けサービスに採用した事業者の状況なども織り交ぜて解説が行われた。同日にはメルカリのボードメンバー参画や、住信SBIネット銀行の加盟も発表され、FIDO認証をベースとする「パスキー」の採用気運が各所で高まりつつあることを感じさせた。

最新News (出典:みずほ銀行、みずほリサーチ&テクノロジーズ、東京都 八丈町、およびパナソニック コネクトの報道発表資料より)
【ニューストピックス~12月4日】八丈島 温泉で顔パスの取組み/ほか
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みずほフィナンシャルグループの子会社であるみずほ銀行とみずほリサーチ&テクノロジーズ、および八丈町は12月4日、パナソニック コネクトと協力して「温泉で顔パス」の実証事業を開始したと発表した。実施期間は2023年12月1日から2024年2月29日までの3ヶ月間。この取組みでは、町営温泉施設2ヶ所で、顔認証システムを利用して入浴料金の決済を行う。対象者は事前に顔画像の登録および支払い(期間中の3ヶ月間で10回相当)を行うと、温泉に顔パスで入り放題となる。顔認証には、パナソニック コネクトの技術を応用した顔認証クラウドサービス「KPAS(ケイパス)クラウド」を利用する。顔画像データに関しては、個人情報保護法や関連法令に則り、八丈町が入手時に利用者の事前了解を得たうえで、厳格な管理のもと運用される。

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