2010年5月21日、南フランスの大都市、ニースを舞台にモバイルNFC(Near Field Communication)の準商用化(pre-commercial)プロジェクトがスタートする(この記事執筆時点では、フランスはまだ早朝)。
プロジェクトの名前は「Cityzi」(日本語での発音はシチヂ?)で、現地の担当者の弁によれば、「日本の『おサイフケータイ』に相当するサービスブランド」の位置付けになるという。Cityziは、業界横断組織として結成されたAFSCM(Association Francaise du Sans Contact Mobile)が推進している。
モバイルネットワークオペレーター(MNO:移動体通信事業者)には、オレンジ、SFR、ブイグテレコムの3大キャリアに加えて、MVNO(仮想移動体通信事業者)のNRJモバイルが参画。これらのキャリアから販売されるCityzi対応の携帯電話(Cityzi-phone)を契約すれば、誰でもVisa、MasterCardの非接触決済や、現地のトラム(路面電車)などの交通乗車券、商店でのロイヤルティ(ポイント)サービスなどのアプリケーションが利用できるようになる。
プロジェクトにはBNPパリバやクレディミューチュアルなど複数の金融機関をはじめ、流通小売業ではインターマルシェやカルフールなどが、そのほかニース大学なども参画しており、現地の市民、約4,000名が参加する予定である。
Cityziは、フランスでのNFC全国展開に向けた最後の調整・検証プロジェクトとして位置付けられており、ヨーロッパへのNFC普及を占う上でも重要な意味を持ちそうだ。
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Cityziの利用イメージはYouTubeに多数の動画か公開されており、閲覧が可能になっている。
Cityzi : paying at the supermarket
Cityzi : going to the Museum
Getting information from a Cityzi tag
◆YouTube「Cityziチャンネル」
http://www.youtube.com/user/Cityzi#p/u