1.6%分の暗号資産BNBを還元、バイナンス・ジャパンがライフカードと提携クレカ発行

Binance Japan(バイナンス・ジャパン)は1月13日、東京都内で記者発表会を開催し、JCBブランドを搭載したクレジットカード「Binance Japan Card(バイナンス・ジャパン・カード)」の申込受付を同日から開始すると発表した。日本人が慣れ親しんだポイント還元の仕組みで暗号資産を付与することで、既存の決済サービスとブロックチェーン金融の接続を狙っていく。

入会と同時にバイナンスの口座も開設

 新たに発行開始する提携クレジットカードの発行会社はライフカードで、国際ブランドはJCBを搭載した(画面1)。カードショッピングの利用額に応じて1.6%分の暗号資産(BNB)を付与されるのが最大の特徴。カード利用額は1カ月単位で集計され、翌月5日までに月間の利用額が確定する。その後、確定した利用額(日本円)に対して、その1.6%に相当する同日時点でのBNB(Binanceの取引所での取引価格が適用)が翌月末までに付与される流れとなる。年会費やキャッシング利用、リボ払い・分割払い手数料、ETC利用分などは還元対象外(画面2)

画面1 Binance Japan Cardの券面イメージ(2026年1月13日「Binance Japan Cardリリース発表会」説明資料より)

画面2 (2026年1月13日「Binance Japan Cardリリース発表会」説明資料より)

 Binance Japan Cardは日本国内に居住する18歳から75歳までの電話連絡可能な個人が申し込める。クレジットカードの入会審査に加えて、暗号資産取引所であるBinance Japanのアカウントを開設する必要があり、本人確認が必要となる。初年度の年会費は無料、2年目以降は税込1,650円だが、年間10万円以上のカードショッピング利用により次年度の年会費も無料になる。
 入手したBNBは暗号資産としての価値保有以外に、Binance Japanが提供するサービスの取引手数料として割引付きで充当できるほか、「シンプルアーン」と呼ばれる暗号資産の貸付、寄託によって利息の得られるサービスに活用することもできるという(画面3)

画面3 (2026年1月13日「Binance Japan Cardリリース発表会」説明資料より)

ポイントの仕組みで「暗号資産を経験いただく」

 Binance Japanは、2017年に設立された国際的な暗号通貨取引所であるBinance(バイナンス)の日本法人。「ユーザーは3億人以上で21カ国上でライセンスを取得。暗号資産市場の50%の取引はバイナンスにやって来ていると言われるほどに海外ではけっこう有名な存在だが、日本ではあまり知られていないのが実情」(Binance Japan・代表取締役の千野 剛司氏/写真

写真 Binance Japan 代表取締役を務める千野 剛司(ちの・たけし)氏は、東京証券取引所(東証)などでの勤務経験もあり、証券業界はじめ金融業界に豊富な知見を有する

 その日本法人は2023年8月に業務を開始、現在までに65銘柄の暗号資産を取り扱っており、「(取り扱い銘柄の数では)国内首位。2位は40数種類なので(引き離している)」(千野氏)。
 今回の提携クレカの発行では、1.6%という高い「ポイント」還元率を全面に押し出した。「日本ではポイントを意識的に取得、利用する人が8割と高いのに対して、投資行動は以前として限定的であり、投資経験者は2〜3割にとどまる。心理的ハードルが依然として高いので、『ポイント』の仕組みを使って暗号資産を経験いただくことが有用な手立てだと考えている」(千野氏)
 なお、今回カード利用額に応じて還元する暗号資産はBNBとなっているが、ビットコインなど他の暗号資産に広げる可能性については、「今のところ他の予定はないが、やってもおかしくはない。利用者の声を拾いながらやっていきたい」(千野氏)との回答だった。
 ところでBinance Japanは昨年、2025年10月にPayPayと資本業務提携を行い、PayPayがBinannce Japanの株式の40%を取得している。この一環で、11月からはBinance Japanにアカウントを持っているユーザーであれば、PayPayマネーかPayPayポイントを使って直接、暗号資産が購入できるサービスを提供している(画面4)

画面4 (2026年1月13日「Binance Japan Cardリリース発表会」説明資料より)

 これらの取り組みは「Web3と、既存の金融・決済プラットフォームとの融合が進んだのが2025年だった。この流れは今後も続く」とする千野氏の見通しを裏付けるものでもあり、さらにその先にはステーブルコインの展開も視野に入れているという。
 千野氏は、「暗号資産はブロックチェーン上に存在するものだが、同じように現金(法定通貨)をそこに載せてしまおうとするのがステーブルコイン。これらは日常の決済に染み出していく。当社でもできるだけ早期に、可能であれば今年の第一四半期にも始めたい」と意欲を見せている。

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多田羅 政和 / Masakazu Tatara

電子決済マガジン編集長。新しい電子決済サービスが登場すると自分で試してみたくなるタイプ。日々の支払いではできるだけ現金を使わないように心掛けています。

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