2018年の冬季オリンピック・パラリンピック会場に選ばれた韓国の平昌(ピョンチャン)。日本人にとっては“ウサギさん”をも彷彿とさせるその語感から、なかなか漢字の「平昌」の字面を想像するのが難しくもある。
そんなオリンピック大会のワールドスポンサーといえば国際決済ブランドの「Visa」。平昌と、隣接する江陵(カンヌン)地域に設営されたオリンピックパークや競技場周辺の買い物(支払い)では、「現金かVisaカードしか使えない」というまさかの環境を作り出した。
それにしても、平昌の寒いこと。氷点下は当たり前、大会期間中にはマイナス20度なんて日もあったそうだ。
平昌オリンピックではウェアラブルな非接触IC決済として、ステッカーやピンバッジ、グローブに埋め込んだ「Visa payWaveプリペイドカード」を投入して未来の決済ビジョンを世界に提示したVisaだが、極限の寒さに耐えられなかったのは決済端末。氷点下の環境ではタッチパネルの反応も、レシートを打ち出すプリンターもなかなかうまく動かない。そんなとき、店員さんが取り出したのは懐炉。
両手で包んで優しく温めていると、見事に端末が動き始め、Visa payWaveの決済音が寒空に鳴り響いた。
【2018年2月11日、韓国・江陵オリンピックパーク内店舗にて】