東日本旅客鉄道(JR東日本)は10月7日から、既存のNFC搭載AndroidスマートフォンをSuica電子マネーの決済端末として利用するサービスについて、実店舗での試行を開始した。これを通じて、スマートフォン決済端末の仕様策定に向けた検証を行っていく。東京・千代田区の東京国際フォーラムで10月7日〜9日まで開催されている「東京味わいフェスタ2016」にて、実際にSuica電子マネーの支払いを試してみた。[2016-10-07]
■シンクラ方式でもタイムラグはほとんど気にならず
ちょうどお昼時、近隣のサラリーマンやOLの姿が目立ち始め、賑わいを見せる頃に試行店舗を訪れた。ジェイアール東日本フードビジネスが運営する移動販売車では、おなじみのSuicaペンギンやロゴマークの露出により、支払いにSuicaが使えることがわかりやすく表示されていた。
購入商品を店員さんに告げ、「Suicaで払いたい」旨を伝えると、店員さんがネックストラップで首にぶら下げていたスマートフォン(ソニーモバイルコミュニケーションズ製「Xperia Z5 Compact」)の画面を表示し、購入金額を入力。「こちらの金額で間違いないですか?」の確認があった後、Xperia裏面に貼付された少し大きめのタッチマークにSuicaをタッチするように促された。
そこでSuicaをタッチすると、おなじみのSuica決済音が「ピピッ」と響き渡る。それに合わせて、Bluetoothで接続されているであろう小型のプリンターからSuicaのレシートが印字された。今回のスマートフォン決済端末の試行では「シンクライアント方式(※)」を採用したことで、気になる反応速度だが、通常の電子マネー端末にタッチするときと比べると少しだけタイムラグがあるようにも感じたが、普通のお買い物であればまったく気にならないレベルだと感じた。
なお、システム詳細などの詳しい情報は以下、JR東日本のプレスリリースに掲載されているので参照いただきたい。
「Suica電子マネー用スマートフォン決済端末の検討・仕様策定に向けた試行を開始します(東日本旅客鉄道2016年10月6日付けプレスリリース)」
(PDFファイルへの直接リンクです。ご注意ください)
※通常の電子マネー端末では電子マネーの決済処理を端末側が行うが、シンクライアント方式ではスマートフォンがネット接続する先の決済処理センターで行うという違いがある。
動画① モバイルSuicaでの購入
動画② PASMOカードでの購入
[2016-10-07]