●歩きながら顔&虹彩認証1台で
日本電気は12月3日、世界で初めて1台の小型カメラで実現する、ウォークスルー型の顔・虹彩マルチモーダル生体認証技術を開発したと発表した。同社の顔認証技術と虹彩認証技術を組み合わせ、1億人以上の判別が可能な本人確認により、利便性とセキュリティ向上の両立を実現する。同技術は、小型カメラ、赤外線ライト、処理用プロセッサー、結果表示ディスプレイといった最小構成で導入が可能。また、屋外や逆光、暗所、遮光による陰影がついた状況など様々な環境下でも高い認証精度を維持できるため、既存の入口やゲートなど場所を問わずシステムを組み込むことができ、特別な設備工事や大掛かりな環境整備を不要とする。
近年、国境審査や空港、決済などのシーンにおいて生体認証の活用が広がる一方、生体認証に加えてカードの提示やパスワード入力を組み合わせた二要素認証が主流で、その手続きに時間がかかり施設内の混雑招く課題が指摘されてきた。また、カードやパスワードは紛失・盗難・失念などの懸念があり、これらに依存せず、よりセキュアかつ簡便に本人確認を実施したいという需要が高まっている。同社は、2026年度中に同技術を活用した実証実験を行い、2027年度の実用化を目指す。今後は、国境審査や空港、金融、決済といった厳格な本人確認が求められる場面での活用を進め、安全・安心な社会の実現に貢献していくという。

(出典:日本電気の報道発表資料より)
<参照URL>
https://jpn.nec.com/press/202512/20251203_02.html
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