暗号資産 新規口座開設数の62%がメルカリユーザーに
メルカリ子会社のメルコインは7月1日、同社のビットコイン取引サービスに招待した人、招待された人のそれぞれが200円分のビットコインを貰える新キャンペーンを同日から開始すると発表した(画面1)。キャンペーン期間は2024年7月31日までの1カ月間。期間中に同キャンペーンにエントリーした人から受け取った招待コードを入力して、メルカリのビットコイン取引サービスを初めて利用開始すると、招待した人と招待された人のそれぞれに200円分のビットコインが付与される。何人でも招待でき、招待者が貰える金額の上限はない。
メルコインでは、2023年3月からメルカリアプリ内でビットコインの売買ができるサービスの提供をスタート。今年、2024年2月からはメルカリの利用代金をビットコインで直接支払える「ビットコイン決済」の機能を提供開始した。この5月からは同社が取り扱う2種類目の暗号資産として、イーサリアム取引の機能も追加している。
メルカリアプリの中で暗号資産の売買ができることや、操作性の良さなども手伝って、直近1年間に新規開設された暗号資産口座総数310万のうち、その61.5%に当たる191万をメルコインが占めている(2023年3月末〜2024年3月末時点、日本暗号資産取引業協会の調べ。画面2)。最新の数字では、メルカリのビットコイン取引サービスの利用者数として、220万口座に上る(2024年5月16日時点)。
ビットコイン決済は「他のアセットと組み合わせて使われることが多い」
メルコイン・代表取締役CEOの中村 奎太(けいた)氏(写真1)によると、メルカリの売上金やポイントを充当したり、使いなじんだメルカリアプリからビットコインが入手できる手軽さが利用増の要因になっていると考えられるという(画面3)。さらに、利用者の86.6%がビットコイン取引サービスを継続して利用したいと回答を寄せている。
ビットコイン決済の利用動向については、具体的な数字は開示できないとしつつ、次のように説明した。「サービス開始した1カ月の時点で10万回の決済があった。その後も、その流れのままご利用いただけている。現時点ではビットコイン単独ではなく、ビットコインとポイントなど、メルカリの他のアセットと組み合わせて使われることが多い。今後も、ビットコインの価値が上下するタイミングにもあわせて、決済の利用シーンを増やしていきたい」(中村氏)
新キャンペーンの認知度アップを狙って、同日から長州 力さんと島崎 遥香さんが出演するWebCMの配信も開始した(写真2〜4)。キャッチコピーは「はじめないと、はじまらないぞ。」。「(お二人の起用は)これまでのビットコインの利用者とは、世代や属性も異なるところ」(中村氏)を意識したという。
メルカリのビットコイン取引サービスでは、全体の8割が「暗号資産取引未経験の初心者」が占めているのも特徴で、身近な人たちからきっかけをもらったと回答するユーザーが多いことから、メルコインでは今回の招待キャンペーンとWebCMの相乗効果により、さらなる利用者獲得を狙っていきたい考えだ(画面4、5)。
●【メルカリ公式】メルコインWebCM「長州力さん篇」 30秒
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