【ニューストピックス〜11月19日】dポイントで店内の密を防止/ビザがイネーブラー向け認証/ほか

●dポイントで店内の密を防止
　九州大学持続的共進化地域創成拠点とNTTドコモは11月19日、買い物の際に進呈するdポイントの進呈率を、店舗内の混雑状況に応じて変動させ、店舗内の「密」を防ぐ共同研究を同日から開始すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大により、密集や混雑を回避するなどの「新しい生活様式」の実践が求められる中、飲食・小売業では売り上げが落ち込むなど、コロナの感染拡大防止と社会経済活動の両立が課題となっている。同共同研究において、店舗の混雑回避対策と売り上げアップの両立をめざす。九州大学伊都キャンパスの学生約1,500人がモニターとして参加し、伊都キャンパス内の飲食店や小売店店舗で行う。店舗に来店、または来店が予測される学生モニターへ、テイクアウトや混雑時間帯を避けた来店でボーナスポイントを進呈するメッセージを送り、3密回避の行動を促進する。実際にテイクアウトの利用や、混雑時間外へ来店時間を変更すると、dポイントが進呈される。また、混雑状況に応じてdポイント進呈率を即座に変える「ダイナミックプライシング」を導入する。

　店舗の混雑度は、店舗に設置したセンサーからデータを収集し混雑を可視化する九州大学の技術と、店舗周辺の混雑状況が把握できるドコモの「モバイル空間統計」を掛け合わせて予測する。この混雑予測に合わせて、最適なポイント進呈率を算出する。共同研究で得られた成果を踏まえて、混雑予測とダイナミックプライシングのアルゴリズムの高度化を図り、2021年度中にドコモから商用サービスとして提供する予定だという。

アプリの画面イメージ（出典：九州大学持続的共進化地域創成拠点およびNTTドコモの報道発表資料より）

＜参照URL＞
https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/info/news_release/topics_201119_00.pdf

●ビザがイネーブラー向け認証
　Visaは11月18日（米国時間）、世界経済の回復に向け、Fintechファストトラックプログラムに新たに2つの内容を盛り込むと発表した。1つはフィンテックパートナー向けに特化した決済ブートキャンプのような学習用リソースで、戦略、マーケティング、デザイン、リスク管理などの分野におけるVisaのエキスパートへのアクセスを可能するというもの。これにより、業界知識の向上、重要な戦略的リソースを使用したカスタマイズされたベンチマーキングスタディの確立、またVisaのオンラインカードデザインツールを使用したカードの迅速な市場投入などを実現することができる。もう1つは「フィンテックイネーブラー」向けVisa Ready認証プログラムで、テクノロジー企業による決済ソリューション（デジタル発行やマルチテナントアーキテクチャに対する対応力、リスクマネジメント能力など）がVisaのグローバル基準に基づき、審査、認定が行われる、というもの。これにより、認定パートナーとフィンテック企業との迅速な連携を簡素化するという。