ビザ・ワールドワイド・ジャパン(以下「Visa」)と日本オリンピック委員会(以下、「JOC」)は7月26日、共同で発表会を開催し、従来から提供してきた「JOCオリンピック選手強化寄付プログラム with Visa」を今年9月にリニューアルすると発表した(写真1)。これまではVisaカードの利用で貯まる「ポイント」を原資とする寄付だったが、JOC公式ウェブサイトを通じたVisaカード支払いによる直接寄付とし、寄付金の同額をVisaが負担する「マッチング形式」として、向こう2年間提供していく。
■東京2020オリンピックでも「会場内で使える唯一の決済ブランドはVisa」
7月26日の午後、VisaとJOCは東京・丸の内のKITTEアトリウムにて共同発表会を行い、Visa代表取締役社長の安渕 聖司氏とJOCの竹田 恆和会長が揃ってプログラムの意義を説明した。
寄付はJOCの公式ウェブサイト上で1口500円から受け付ける(同サイトは2018年9月に更新予定)。Visaカードによる寄付金額に応じて、Visaが同額を寄付。「つまり、皆さまの寄付が2倍になってアスリートに届くプログラムということ。いよいよ2年後に迫った東京2020オリンピックを盛り上げていきたい」とVisaの安渕氏(写真2)は意気込みを話した。
Visaは1986年からオリンピックのワールドワイドスポンサーを務めており、唯一の「決済テクノロジースポンサー」の位置付け。そして、東京2020オリンピックでも「会場内で使える唯一の決済ブランドはVisa」(安渕氏)となる。
■寄付プログラムで「選手が競技に専念できる環境を」
この寄付プログラムの目的は、東京2020オリンピックを目指すアスリートを支援すること。共同発表会にゲスト出演したロンドンオリンピックの金メダリスト、村田諒太選手(ボクシング/写真3)は「自分の周囲でも、所属先が見つからないという悩みの中で、アルバイトに時間と体力を割かれながらオリンピックを目指している選手がいる。彼らが競技に専念できる環境を作ることが大事。メダルを獲るまでの選手をサポート出来る体制が十分ではないので、このようなプログラムは素晴らしい」と高く評価し、発表会場に応援を呼び掛けた。「(東京2020オリンピックで)選手がメダルを獲るためにサポートするんだ、という気持ちでご協力をお願いしたい」
寄付金の総額はJOCを通じて東京2020オリンピック実施競技団体へ分配される。「これらはアスリートのための強化費として、強化合宿、用具の購入、情報収集、コンディション・メンタルケアなどのスポーツ科学に活用させていただく」とJOCの竹田恆和会長(写真4)が説明した。
「開催に向けて、拠点も、日程も、観戦チケットの販売価格も、そしてマスコットキャラクターも決まり、順調に準備が進んでいる。しかし、(東京2020オリンピックの)成功には日本の選手団の活躍が必要不可欠。JOCでは金メダル30個、そして世界第3位を目指そうとしている。そのためにも、寄付プログラムを活用していきたい」(竹田氏)
発表会には7月22日に発表されたばかりの東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会公式マスコットキャラクター(の1人)、「ミライトワ」(「未来」と「永遠(とわ)」を由来とする)も駆け付け、会場を沸かせた(写真5)。