りそな銀行は日本航空(JAL)、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)と提携し、「りそなVisaデビットカード<JMB>」を発表した。5月25日から取り扱いを開始している。国内の大手都市銀行が、J-デビット以外のデビットカードを発行するのは初めて。
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●りそなVisaデビットカード〈JMB〉
http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/kojin/service/hiraku/visa_debit/index.html
「りそなVisaデビットカード<JMB>」は、りそな銀行の「生体認証付ICキャッシュカード」をベースに、「Visaデビットカード」と日本航空の「JALマイレージバンク(JMB)」の2つの機能を追加したハイブリッドタイプのカード。クレジットカードのような審査が不要のため、15才以上の個人であれば申し込みができる。
国内外のVisa加盟店(携帯電話料金などの月次課金料金、高速道路通行料金などは使用不可)でのカードショッピング、および、海外ATMでの現地通貨による引き出しが利用でき、ショッピング金額200円で1マイルが還元される。また、JALグループの航空券を購入する場合には200円で2マイルが還元されるほか、入会2年目以降は年間を通じて1度でもショッピング利用があれば、翌年にもれなく500マイルが還元される独自特典も提供される。同カードの年会費は1,000円で、初年度の年会費は無料。有効期限は5年間。
記者発表会に登壇した、りそな銀行の小林祐治・コンシューマービジネス部グループリーダーは「カードの世界では、使うとポイントやマイルの貯まる『お得な』カードが選ばれ、よく利用されている。その点で、企業ポイントとして認知度の高いJALマイルが貯まる、ということが商品の核になっている」と、同カードの性格を説明。
さらに、従来の日本のデビットカード(J-デビット)の利用があまり伸びていない理由を「どこで使えるかわかりにくいこと」と分析、一方の「Visaマークはわかりやすいし、ますます増えている。われわれとしては(発行枚数をやみくもに増やすのではなく)、使ってもらえることを重視したい」として、今回のVisaデビット導入の狙いを説明した。
Visaで消費者向け商品を統括する外山正志氏(ビザ・ワールドワイド コンシューマープロダクツ ヘッド)は、全世界ベースでデビットカードの利用が急伸しており、成長率では(かつて同社の主力商品であった)クレジットカードを上回ることを明らかにした。その上で、「リーマンショックの影響で世界的に金融機関が信用供与を締めていた2009年においても、デビットの売上増がクレジットの売上減をカバーした結果、全体では前年比から横ばいの推移で済んだ」ことを紹介し、日本でのVisaデビットの取扱い拡大にも強い期待感を示した。