■3Gの通信モジュールを内蔵、精算機などの自動機にも応用可能
日本電気(NEC)とエム・ピー・ソリューションは、2017年3月から自動販売機向けのグローバル決済ソリューションを提供開始する。自販機に搭載して使用するモジュールは非接触ICカード、接触型ICカード、磁気カードの読み取りに加えてQRコードの生成・表示に対応しており、FeliCaを採用する電子マネー(iD、交通系IC、nanaco、QUICPay、楽天Edy、WAONなど)、国際ブランドを搭載したクレジットカードやデビットカード、au Walletカードのようなプリペイドカードの利用が可能だ。
自動生成によりモジュール画面に表示されるQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ることで、中国で人気の高いアリペイ(Alipay)、ウィーチャットペイ(WeChat Pay)での支払いにも対応する。決済処理時の通信にはモジュールに内蔵する通信モデムの3G回線を使用する。両社は現在、飲料業界向けに提供している専用マルチリーダライタの後継として同ソリューションを位置付け、自動販売機以外の自動精算機などにも販売先を広げていきたい意向だ。
NECが11月1〜2日まで東京・有楽町の東京国際フォーラムで開いた「C&Cユーザーフォーラム&EXPO 2016」で披露した。
写真① 開催中の「C&Cユーザーフォーラム&EXPO 2016」展示会場
写真② 飲料自動販売機に組み込んだデモ
写真③ モジュール画面は2.4インチタッチ対応IPSカラー液晶の320×240ドット。1台で、非接触ICカード(FeliCa、ISO/IEC 14443 TypeA/B)、接触型ICカード(EMV接触レベル1&2対応)、磁気カード(ISO/IEC 7811 トラック1,2,3)の読み取りに対応。右側に磁気スリット部が見える。海外製端末をカスタマイズしたという
写真④ FeliCaを採用する電子マネーではもちろん、日本版Apple Payもサポート
写真⑤ Apple Payに加えてAndorid Payの表示も!
写真⑥ QRコード決済のアリペイ(Alipay)、ウィーチャットペイ(WeChat Pay)
写真⑦ 支払い方法の選択画面がクール!
写真⑧ アリペイでの決済はリアルタイムに生成表示されたQRコードをスマホアプリで読み取る方式
写真⑨ 展示ではインバウンド需要への対応をアピール
■電子決済関連分野の展示も多数、ぜひ会場へ!
展示会には、最先端AI技術群(NEC the WISE)、ビッグデータ、IoT、クラウド/プラットフォーム、SDN、サイバーセキュリティ、バリューチェーン、FinTech、マイナンバーなどのテーマごとに多数のデモが披露されている。関連しそうな展示を紹介する。
写真⑩、⑪ マイナンバーカードを使った決済/ポイントサービスのデモ。カードそのものを使わずあえて手首に付けたウェアラブルデバイス(子カード扱い)をかざし、顔認証で本人確認するところがNECらしいところ?
写真⑫ マイナンバーカード一枚にすべての個人情報が記録されるわけではなく、カードに収まっているのはさまざまな各個人情報にアクセスするための鍵だという説明。大事です
写真⑬ 一度に指静脈認証と指紋認証の2つを組み合わせて利用できる「指ハイブリッド認証」。装置自体は1台2万円ほどで販売中とのこと
写真⑭ スマートグラスを装着した操作者の腕にUIが浮かび上がり、指で必要な情報を引き出しながら作業できる。物品管理や機材故障時の操作支援を想定したデモ
写真⑮ 既存の現場機器をネットワークに接続し、IoT化するゲートウェイ機器とセンサー
写真⑯ NECもAI押し。5つの質問に答えると、15種類の味から回答者に一番最適な「うまい棒」をセレクトしてくれるデモに行列が!
[2016-11-01]